「思いもよらなかった。」「今までにこんなことなかった。初めてだ。」「想定外のことだった。」
 大きな自然災害や大事故が起こった時に,人々が口にする言葉だ。このようなことを言うのはもう終わりにしようではないか。もちろん,被害をこうむっても言うことをやめようというのではなく,このようなことを言わなくていもいいように前もって備えておかないと,いつまでたってもこの繰り返しであるということだ。
 過去に起きた以上の災害が起きないとなっているわけでもないし,誰かが自分の都合や思い込みで勝手に想定していたことなど実際に起きる事故の大きさに関係があるわけもない。むしろ温暖化や不確実な技術が進み,これまでにない災害や大きな事故は今後ますます増えると考えるほうが自然だろう。言えることは,「物理的に不可能なこと」以外は起きるものとして備えておいたほうがよいということである。

補足
「物理的に不可能なこと」というのは,例えば高さ100mの津波というのは,プレート境界のずれ幅や海の水の重さゆえに日本周辺ではありえない。もちろん「不可能」とは100%を指すものではない。巨大地震で地球が欠けたり,地球の軌道が大きく変わるくらいの巨大隕石が地球に衝突した場合は100mの津波も来ようが,そうなれば誰も生きていられないのだから,それについての備えを考える必要はないだろう。