甲府市立甲府病院で放射性物質が含まれた検査薬を基準の20倍以上も子どもに投与していたことが明らかになった。甲府病院の言い訳は「ただちに健康に被害はない」というものだった。
 この言葉は枝野氏や東電,保安院の口癖でもあるが,ただちに健康に被害がなければ問題ない,あるいは責任はないという発想が理解できない(最悪の状況を持ち出して,それ以外なら大丈夫という論理)。私には,「障害が出ても寝たきりになっても寿命が短くなっても,それが少したってからであるならば問題ない」と言っているように聞こえるのである。
 記者会見をおこなった甲府病院の院長は,検査で子どもに与えていた放射線量と同じ放射線量のはいったジュースを自分の孫に飲ませられるだろうか。ただちに健康に被害はないから飲ませられるだろうか。それはできないはずである。実際に与えた量より少ない量を記録に残していたそうだ。やはりこれは確信的な無差別犯罪だろう。