パフォーマンスの効果も考えて

　福島県知事が東京の大田市場で福島県産の桃を自ら食べて見せるパフォーマンスをおこなっていた。そして「売っているのは大丈夫」と訴えた。　
　セシウム牛肉もセシウム野菜もセシウム茶葉も売られていたのであるが…。それはさておき，よく危険な地域のものをみんなの前で食べて見せて安全をアピールすることがよくある。菅総理も大好きなパフォーマンスだ。総理や知事などが危険とおもわれている地域のものを食べている姿を見て「ああ，安全なんだ。食べても大丈夫なんだな」と思う人はたった1人もいないと私は思うのであるが，実態はどうなのであろう。私はゼロだと思っているので，どうして菅総理や知事たちがあのような食べて見せるパフォーマンスをするのか，どうしても意味がわからないのである。むしろ多くの国民は逆にあの地域の物ははかなり危ないんだなとさえ思うのではないのだろうか。
　仮に，セシウム牛肉が流通していることがわかった翌日に菅総理が「大丈夫だ」といいながら笑顔で牛肉を1㎏食べたとしても，安全なんだと誰が思うというのか。偉い人が食べるものは，事前にこれでもかと検査をしたものに決まっていよう。韓国の大統領が東北に来て菅総理とともに福島の野菜を食べてみせた時は，ぎりぎりまで大統領のおつきの人が放射能を調べ続けていたという。そういうことなのである。