どうしようもできないような大きな災害や出来事が発生した場合,国が国民に事実を隠してしまって,大変なことは何も起きていないことにしてしまう流れがある。
 原発事故後すぐにメルトダウンをしていた事実が公表されず,大量の放射能が関東にやってきたことも知らされず,3月11日に何時間も外でサイクリングをしてしまった人がいたり小学校の校庭で体育が行われてしまった。政府によると,当時はメルトダウンをしていたことがわからなかったというが,内外の専門家たちはみんなメルトダウンしていると思っていたし,福島第一原発の所長ももうあきらめて多くの作業員を避難させていた。政府はただのウソつきである。①原発を推進しこのような放射能だらけの国にしてしまった,②原発事故後すぐに正確な情報を流さず,多くの人々に放射能を浴びせた,③メルトダウンのことを知らなかったと嘘をつく,という何重もの罪を背負った悪人である。百歩譲って①と②は仕方がないとしても,その後に③の罪を重ねることが非常にまずい。
 ミスや失敗をした後,さらにごまかそうとしたり国民に嘘をついてだまそうとしたりするなど悪い行動を重ねることは,人としても危機管理責任者としても致命的である。もちろんそれを行った政治家を次の選挙で再び政治家にさせる国民も同程度の罪がある。国民も人のせいにしてはいけない。