ストレステストでは,考えられるあらゆる負荷をかけて,どのくらい耐えられるかをデータ上でやるそうだ。
 福島第一原発において,もし3月11日以前にストレステストをおこなっていたとしたら,15mや20mの津波に原発は耐えられないという結果が出たのであろう。しかし結論としてはそのような津波は実際には来ないということになるだろうし,堤防を倍の高さにするには膨大がお金もかかるので,やはり何の対策もされないままであったことだろう。そうであれば,ストレステストは意味がないものということになる。
 このストレステストの有効性,すなわちデータの結果から導かれた結論(方針)は,それを利用する側の目的(現在の国民の命のためなのか,将来の日本人の命のためなのか,経済発展のためなのか,政府の延命のためなのか等)に大きく影響されるのだろう。