ようやく海の中の本格的な放射能調査が始まった。事故が起きてからこれまで水揚げされて国民が食べてきた魚や海産物はどうだったのだろうか。高濃度,低濃度の放射能汚染水を大量に流してきた辺りの海で採られた魚である。漁業をしている人はもちろんだが,県も国も研究者もみんな魚を採って市場に出すことを止めなかったし触れもしなかった。いや,その危険性を口にすること自体がタブーでもあった。国民は,「被災者を応援するんだ」と虚勢をはり,心で泣きながら食べるしかなかった。戦時中に神風特攻隊のパイロットが笑顔で飛行場を離陸していった時代が再びやってきた。
いま日本では,ありえないことが起きている。ある作家が「日本は地獄のふたを開けてしまった」と話していたが,本当に日本は恐ろしい時代に入ってしまった。
いま日本では,ありえないことが起きている。ある作家が「日本は地獄のふたを開けてしまった」と話していたが,本当に日本は恐ろしい時代に入ってしまった。