静岡県（知事）の実体

　静岡県の製茶から国の放射能基準値を超えるセシウムが検出された。東京の通販業者の自主検査で発覚し，県ではなく国が改めて検査をした結果，明らかになったものだ。
　静岡県は，この通販業者にHPでの公表を控えるよう要請していたことも明るみに出た。県は国の定めた基準値を超えたものについて，「健康に影響ない」と説明した。隠ぺい工作については，「HPで出すとかえって不安を広げかねない」と話す。
　市民の味方だと思っていた地方の県が，悪意の感じられる検査をし，正確な情報を隠蔽し，悪事がばれたら開き直る。個人の農家や生協などの団体が似たようなことをしていたが，１つの県が主体となってのこのふるまいと弁明には驚いた。社会が混とんとし，やった者勝ちで何でもありの状態になりつつあることの表れだろう。国は静岡県に対して厳しく対処をしなければ，この無秩序や疑心暗鬼がどんどん広がって日本の食の安全や安心は完全に崩壊してしまう。
　静岡県民に「恥」があったら，自分たちの長がこれ以上日本の社会全体に迷惑をかけるような行為をしないよう面倒を見る責任がある。自分たちが選んだのだから，県民も最後まで責任をもってもらいたい。