何が大事か

　小沢氏→「壊し屋」→悪いという構図がある。政治家たちやマスコミも，小沢氏を悪くいう時に「壊し屋」という言葉を用いる。しかし，「壊すこと」イコール「悪いこと」とはならない。解体業者が家を壊すことはもちろん，暴力団や暴走族を次々に壊していくことも悪いことではないだろう。何を壊すかが問題である。小沢氏がこれまで壊してきた党が現在まで存続していたほうがよかったのかは誰にもわからないし，そもそも小沢氏が何もしなくても自らすぐに壊れるような党であったようにも思う。
　私は国民生活に影響のないような小沢氏の過去のお金の問題など，どうでもいいと思っている。あえていうならそれも私利私欲のためではなく，最終的には政治をスムーズに運ぶためである。国会運営，ひいては国民のために行ってくれたのである。金の問題は政治への不信を招いたともいわれるが，現在の国会のほうが不信を招いているだろう。田中角栄が外交面でも経済面（高速道路などの流通整備など）でも日本をここまで発展させてくれた。自分の財産を増やすためにロッキード事件を起こしたのではない。われわれ国民のことを思い社会制度等を確かなものにするためのスムーズな国会運営にお金を使ったのである。正義ぶった現執行部の無能な原理主義議員たち（本当は原理主義者ではなく，笑いながら相手の言葉尻をとらえて論点から逃げてばかりいるふざけた詭弁者なのだが）は，社会制度や日本経済ばかりではなく国土の半分まで破壊させた。どうでもいいような小さなことのために，大事をすててはいけない。
　社会補償制度や税制，経済や高齢化問題，非正規雇用制度の拡大，非常時の危機管理，外交交渉などを考えた時に，十分な能力と経験と指導者としてのリーダー的カリスマ性の３つを兼ね備えた人物に総理になってもらうことが国益にとっても国民にとっても最も良いことである。これについて異論はないと思う。国民でも政治家でもマスコミでも，「小沢は嫌いだ」などと子どもみたいな感情論を叫んでいる人々に，誰に総理になってもらい，この国がどうなればよいか聞いてみたいものである。自分の感情はマスコミや野党のプロパガンダによってつくられたものではないか，小沢氏のどこが悪いか，国民には今一度心を白紙に戻して自分自身の頭で冷静に考えてもらいたい。どうでもよいことならこのままでもよいのだが，今の日本，将来の日本がとても心配なのである。
　だって小沢氏は党員資格もないではないかというだろうか。党員資格停止を決めたメンバーを頭に描いたら，どういう意図でその処分を決めたか想像をしてみてほしい。小沢氏のことを嫌いな反対勢力の面々である。執行部だ，民主主義だというが，形を変えた独裁政治である。だって起訴されているではないかというだろうか。２度も検察から起訴を見送られているのだが…。今起訴されているのは，プロパガンダによって洗脳されている国民感情によって強制起訴されたにすぎない。何の意味もない。
　政治家は無理だろうが，国民には目を覚ましてもらいたい。