「想定外」とは自分の幼さ

　菅総理は，内閣不信任決議案が国会に提出されそうなことを受けて，「党内が一致した行動を取ると信じているわけだから、それ以上のことは想定していない」と話していた。いろいろなことを想定し，事前にそれらの対応を考えたり下準備をしたりすることが大切であろう。いやなことだからあえて想定したくない，もしそうなったらその時に考えたいではあまりにも子どもっぽく，結果もうまくいくはずはない。原発事故の場合もそうであろう。いやなことは考えたくないなどというのは，能力がないくせに自分勝手できれやすく何をやってもうまくできない不良少年と政治家だけである。
　政治家は，まず庶民や周囲の人の気持ち，今後起こりうることなど，いやなことでもいろいろと想像をしてみる練習が必要だ。当然，自分の身分や収入ではなく，国民や国全体を守りたいという信念のあることが最低限の前提であることはいうまでもない。
　まもなく収監されるホリエモンが先日のお別れ会で記者に対して異常なほど切れていたそうだが，彼がこの「想定外」という言葉を一般的にしたことは，とても象徴的である。