文科省がようやく福島県の子どもたちが学校で浴びる放射線量について,「年間1ミリシーベルト以下を目指す」とした。校庭の土の表面を入れ替えたりする費用は,ほぼ全額負担するとのことだ。これは今までも文科省が子どもの基準量として年間1ミリシーベルト以上は危険性があることを認識していたことが暴露された形だ。もし年間1ミリシーベルト以上であっても子どもにとって本当に危険性がなければ,いくら親たちが訴えてきても変えることはしないだろう。
 国家試験の上級職か官僚かわからないが,そのあたりの連中の能力はこんなものなのである。数理判断より日常生活の常識問題(時事問題の常識問題ではなく)や論理性(単なる詭弁論者ではないかどうか)の試験をしたほうがよい。ゆがんだ偽物のプライドなどいらない。もっともっとがんばれ,文科省よ!
 さて,年間1ミリシーベルトという常識的な放射線量に戻しただけですべてが帳消しになるわけではない。福島の子ども達をはじめ,その親や泣きながら危険だと訴えた元官房参与?,福島の親たちと一緒に文科省へ訴えに行ったために仕事がキャンセルとなった芸能人等々への謝罪や精神的肉体的苦痛に対する賠償,地位の回復など多くの後始末が残っている。文科省が何をするか,今後の責任の取り方をじっくり見ていようではないか。