知らぬが仏？

　郡山市の浄化センターの下水汚泥から1㎏当たり2万6400ベクレルの高濃度の放射性セシウムが検出された。事故発生以降にセメント会社に運ばれた下水汚泥は500トンとのことである。その汚泥や，それを使ったセメントは回収可能なのだろうか。2回の原発の爆発で大量の放射能が南東北と関東一円に降り注いだ。これらの地域の下水汚泥はすでに調べたのだろうか。
　福島原発から数十キロ離れた海底から基準値の１０００倍を超える放射能が検出されたとのことだ。宮城や岩手，茨城や千葉の沿岸の海底はすでに調べたのだろうか。
　ヨウ素とセシウム以外の放射能核種は調べているのだろうか。

　調べたらまずいから調べない…。
　
　人の命など関係ない。責任は取らない（「ごめんなさい」だけ）。なにかあったら国民の税金や年金を使う。将来のことはしらない。天下って自分だけがよければよい。政治家として好き勝手にやって，稼げるだけ稼いだらあとは逃げればよい。もちろん例外はあるだろうが，これが日本の傾向としての本当の姿ではないだろうか。海外から，日本は道徳的に素晴らしい，マナーが良いなどと表面的なことをちょっと褒められただけで浮かれている場合ではない。日本人には意地悪くて醜くて残酷な部分が根底にしっかりとある。政治家は，自分たちの最終的な姿の鏡ではないだろうか。
　それは違う，こんなにも大勢の人が義援金を送り，ボランティアで東北に向かっているではないかというかもしれない。しかし，そのような行動をするのは，教育によって表面的に刷り込まれているからである。ひとたび何かが起こると，立派そうな状況もあっという間に一転して本性を出すのが日本人であったはずである。戦争中に弱っているアジアの人をもっといじめたくなったり，最近でも物資が必要な東北地方ではない地方での買いだめ現象をだれも止められなかった。

　日本人は表面をつくろっている分，余計にたちが悪い（改善が難しい）。