原発周辺の広い範囲で,露地栽培のしいたけから基準を超える放射能が検出され,出荷制限が発令された。出荷制限は露地栽培(ハウスの外でつくっているもの)のしいたけのみだと枝野氏は繰り返していた。でも単純に考えて,シイタケに基準を超える放射能がかかっているということは,他の農作物にも同じ量の放射能が降りかかっているだろう。茶番劇にもほどがある。シイタケだけ出荷制限をして他の農作物は安全であるなどと聞くと,だれだって「そんなばかな!」と思うのではないだろうか。
 菅総理の記者会見をみていたら,自分がやったことばかりを主張し,一から新しく日本をつくるなどといったようなあたかも日本が全滅するようなことばかり繰り返して不安をあおり,最後は質問をした記者に対して,あなたとは違うんですなどと逆切れをしていた。新聞記事を見ても,周囲にどなったり急に涙ぐんだりと菅総理も少しおかしくなっているようであるし,枝田野官房長官のしいたけのみの出荷制限宣言もへんだし,民主党執行部全体が精神的に多少変になっているように感じる。原発事故や地震,津波が起きたことはしかたのないことだ。運命である。いま大事なのは,これ以上事態を悪化させたり,今後国民の健康や生命を損なわせたりしないことであろう。そのために,執行部は一円にもならないくだらない感情など捨てて冷静になり,諸外国の英知を素早く受け入れながら,事態打開のために最も効果のある対策を事故が起きる前に早め早めに考えだし,実行に移していくことが求められる。
 また,今後起こりうる可能性のある事故に前もって対処をしておく必要もある。今度同じような津波が原発を襲ったら,すべてが終わる。まだ原子炉から1%しか放射能が出てないから安全だという。それは,裏を返せばもし原発が爆発したらこれまでの99倍の放射能が出るということだ。予想外のことが起きることは,今回すべての研究者と政治家と官僚は学習をした。原発の周辺に,日本にあるすべてのテトラポットを投下しておくくらいのことをしておいてもいいのではないのだろうか。それも大変だが,もし,もし,予想外のことが起きたらどうするのか。日本国と交換なら,日本にあるすべてのテトラポットやセメントなどを原発近くの海に投下して山をつくり,津波に備えてもいいはずだ。できることは何でもやってほしい。第一原発の4つの原発が爆発をしたり制御不能になったら,私たちだけではなく,今後百代以上にもわたって子孫たちが影響を受けることになるのである。繰り返すが,できることはなんでもやってほしい。予想外のことは起きる。いや,今の余震の状況を見ていると,内陸ではなく海底で大きな地震が起きて大きな津波が発生してもおかしくはないことは予想内のことだ。
 西日本ではみんな普通の生活をしているが,それでいいのだろうか。お金(募金)なんかいらない(募金がなくてもどうせ国がお金を出すことになる。その国のお金は国民が払った税金だ。お金の払い方が異なるだけで,出所に変わりはない)。西日本の人々は,他にやるべきことがあるだろう。また,企業については,すぐにすべての建設会社や製鉄会社,金属会社,セメント会社,発電機メーカー,大型タンカー(放射能汚染水を入れる船)などが原発周辺に駆けつけて,ありとあらゆる危険性に対して量的に対処してもらいたい。のんきに日常生活を送っているような,そんなに安全な状況ではない。