福島第一原発から40㎞離れた地点の土壌から高濃度の放射能(半減期が30年のセシウム137)が検出された。この濃度は、チェルノブイリの原発事故の際に被害の大きさなどを隠し続けたロシア政府が強制移住命令を出したほどの町から検出された放射能濃度の2倍だそうである。これなら80㎞離れた町でも、その十分の一位の放射能には汚染されているだろう。いったい、どのくらいの範囲にどれほどの放射能が降り、どのくらい土壌が汚染されていることだろうか。海はどうなっているのだろうか。魚や昆布はどれほど汚染されているのだろうか。半減期が60年のセシウム137で汚染された東北の土壌で今後お米を作っていけるのか,使用済み核燃料に含まれているマイナーアクチニドは検出されていないのかなど不安要素は多い。とにかく放射能観測地点を増やし、大気のみならず海洋、土壌についての放射能数値(放射能の種類ごと)の測定が必要だ。
 政府やマスコミ、テレビに出てくる学者たちに言いたいことはたくさんある。しかしあまり言わないほうがいいこともあるのだろう。
 様々な多くの情報を得ることで、より良い判断をしたり自分で納得できる行動をしたりすることができよう。次のようなサイトがあったので紹介しておく。

http://atmc.jp/ame/
http://www.jca.apc.org/mihama/index.html
http://www.cnic.jp/

 人間の予想を超える機械の故障や事故は必ず起きる。いまだに現代科学技術の粋を集めて造った飛行機に予期せぬ故障が発生して空港に引き返すことなど日常茶飯事だ。だから予期せぬことが起きても、だから最悪の状態になっても、その後の対処が人間にもできるものしか人は造ってはならないし扱ってはならない。原子力はどのような状態になっても人によってコントロールできるというものではない。たとえ経済活動が低下するとしても今後は火力発電に移行し、その範囲内で成長を目指すべきだろう。しかしそれをできないのが人間の愚かなところである。何でもありだと、最後の最後は何らかの大暴走を止められなくなり自分たちで地球を失うことにもなりかねない。

 今回の地震で多くの方が亡くなられた。ご冥福をお祈りしながら、早く原発が安定することを皆で願いたい。