今日も自民党の石原幹事長が、これからも政権交代のために大臣たちを徹底して追及していくというような内容のことを話していた。
 私には不安なことがある。それは政権が自民党に移った時、民主党は現在自民党から受けている以上のことを自民党にやりかえし、どちらが政権をとってももう日本の政治がだめになってしまうのではないかということである。自民党は「天に唾する(自分に返ってくる)」ことをやっているのだということを忘れないでもらいたいとも思うが、しかしこの政界の動きはもう誰にも止められないのだろう。
 次に自民党が政権を取り、民主党が徹底的に攻撃をして政治が行き詰ったその先には、おそらくガラガラポンの政界大編成しかないのだろう。その際には、政治で最終的にめざすことや主張に違いがあるはずはないので、そこに至るまでの手法に関する公約やマニフェストなどはどうでもいいから(どうせ意味を成さないから)、「穏健派」か「強硬派(悪い意味ではなく)」という観点で共産党を除く全ての議員達がどちらかに所属をしてもらいたい。そして、若い議員が中心ではなくベテランの議員が中心の本格的な執行部や内閣をつくり、国会や委員会でのやりとり(議論)もベテランの人たちが行うようにしてほしい。若い議員達には表に出てこずに、まずはベテラン議員たちの仕事を陰で手伝う形でいろいろと学んでもらいたい。一国を実際に動かしていくのは、何十年も経験をつんだ後のほうがよい。わかりやすくするために極論を言うが、いくら情熱を持った若い張り切り教員であっても、校長をやらせると大変な結果になるということなのである。経験で身につくことを、見たり聞いたりして身につけることはできない。
 ヨーロッパの国々からみると、日本の議会制民主主義などは始まったばかりである。やはり歴史をとばすことはできないのだろう。