今朝のワイドショーに山本議員が出ていたが、鳥越氏が自分の意見と違う意見を言うと、山本議員は「鳥越さんは間違っている」とか「それは暴言で…」などといっていた(ちなみに今日の議論は鳥越氏の言っていることが個人的には正論だと思った)。
 話し合いでは異なる意見が出ることが多い。見方も考え方も立場も願いも知識も経験も人によって異なるからだ。その上で話し合っていこうというものである。それにもかかわらず自分の意見と異なる意見は間違いで暴言だと客観的に決めつけていくのは適切ではない。山本議員の議論における言葉遣いは議論にふさわしいものではなく、口げんかや非難のやりあいの時に用いられる表現である。
 論客だのエースだのと言われて、若くて口げんかが好きそうな議員達が国会で喋りまくって生き生きとしているが、政治はますます混沌とし、社会には不安が広がっている。この若い議員達の言う通りにして国が取り返しのつかない結果になったら、この議員達は何か責任が取れるのだろうか。テレビなどにたくさん出て安倍氏を一生懸命総理に推薦し、安倍総理があのような結果になったらサッと身をひいて静かにしていたことが思い出される。
 20~40年前の国会ではこのようなことはなかった。経験豊富なベテランの議員達が落ち着いて議論を戦わせていた。ベテランの年輩議員達はどこへ行ってしまったのか。田中角栄氏や竹下氏、福田氏、少し広げて大平氏、中曽根氏、宮澤氏達の次の世代がいなかったようにも思う。一代とばした経験の浅い世代が現在各党で執行部となり、自分達にできないようなことをさらに一代下の攻撃的な若者に任せてとりつくろっている状況ではないだろうか。国会議員の世代交代とか若返りと言うと聞こえはいいが、それだけでは政治も国民生活も今のようになってしまう。
 人を育てることの重要性を痛感する。