「レジ袋不用」カード

　大型ショッピングスーパーや街の食料品スーパーのレジには、「レジ袋不用」と書かれたカードが置かれてある。買い物袋を自分の家から持ってきている人は、そのカードを買い物カゴに入れておくと、レジの人はレジ袋をよこさないかわりに２円（店によって異なる）割引してくれるというシステムである。
　しかし、私が利用している複数のスーパー（どこも有名チェーン店）では、「レジ袋不用」のカードを買いカゴに入れていなくても、必ず「袋をつけますか？」とか「袋はご利用ですか？」と聞いてくる。私はいつも「あれっ、カードは入っていませんよね」と言っている。しかし毎日のことなので、次第に面倒に感ずるようになってきた。
　なぜ店側はわざわざカードを置いて意思確認をしているのに、必ず袋はいるか聞いてくるのだろう。あまりにもはっきりとした矛盾だったので、店の掲示板で質問をしてみたことがある。そうしたら、「自分で袋を持ってきていても、そのカードを入れ忘れているかもしれないから」との回答であった。これは、カードを買い物カゴに入れている人に「家から袋を持ってくるのを忘れていませんか」と聞いたり、スーパーの入り口で「財布を忘れてきていませんか」と聞いたりするような必要以上の迷惑な親切心と同じである。
　もし袋を持ってきていることを本当に忘れていて、カードも入れなかった人がいたとしたら（このような人はごくまれである）、その人が「袋ください」と言えば済むことだ。めったにない場合のことのために、全てのお客さんに同じ場所で２回も意思確認をするのは不自然であり、レジの人にとってもお客さんにとっても面倒なことである。
　カードを撤廃するか、「レジ袋をつけますか」と聞くのをやめるか、どちらかにしてもらいたい。