平和の世は訪れるのか

　韓米合同軍事演習の模様がニュースで流れていた。たくさんの軍艦が一列になって進んでいるところや、原子力船空母から飛行機が次々に飛び立っていくものだった。
　先の大戦では、世界中であまりにも多くの人々が苦しみ亡くなっていった。日本人は、自分達が戦争をすることはもう二度とないだろうと思ったはずだ。それは長い高度経済成長期の間に確信へと変わっていった。
　しかし大戦後も世界のどこかで戦争は起きつづけてきた。そしてついにその悪魔は日本の近くまでやってきている。人類が誕生して以来、数千年（数万年？）の間、数百年程度であったら戦争がまったくおきなかった期間もあったであろう。だから、たかが数十年平和が続いたくらいで、もう戦争は起きないなどと考えることは不合理であろう。
　現状は絶えず変化していく。中国は発展し、北朝鮮は核を開発できるようになった。だから東アジアでの危険度が高まった。中国も北朝鮮も以前のままだったら危険度も以前のままで、平和が保たれていたはずだ。現状が変化すれば必ず新たな問題が発生し、体制や価値観の大きく異なる国同士ではその問題は戦争へとつながる。無理なことではあると思うが、世界が共通の体制や価値観（願い）、モラルを共有する日がこなければ、戦争がなくなることはないのであろう。