日本人の民族性

　国民もマスコミも議員も、小沢氏に国会での証人喚問を望んでいるようだ。小沢氏は望んでいない。私も望まない。なぜなら、水掛け論や吊るし上げをやって、最後は「疑惑は晴れていない」とか「今後も追及していく」などといって終わるという結果が見えているからだ。小沢氏がたとえ１００回証人喚問を行っても、この証人喚問の結果が変わることはないだろう。
　小沢氏が「しらなかった」ということに対し、「知らないわけがないだろう」と言われても「あっ、やっぱり知っていた」となるわけはなし、後は知らなかった、いや知っていたはずだの水掛け論しかない。証言や証拠を基に小沢氏を追求していくのならば、それは法律のプロである検察がいくら調べても違法性のないことは繰り返し証明されている。マスコミによる偏った情報操作で国民や議員達はみんな小沢氏のことを「嫌い」になっているから、国会で一人をみんなで罵倒し責め、いじめたいだけなんだろうと単純に思う。実際、証人喚問をやってもそういう行動や結果になるだろう。このような基本的人権を無視するような行動は、現代社会においては認められない。
　みんな冷静に考えてほしい。自分の予想や願い、思い込み、偏見を抜きにして、小沢氏の何が悪いのか間違いなく言えるだろうか。確たる証拠があるならわかるが、疑わしいとか怪しいといった感情で、法的に何かをしたり、公開処刑のようなことをしたりすることが、本当に許されていいと思うのか。
　国家全体が簡単に間違った方向に進んでしまった先の大戦を思い出させる。国民全員に小沢氏を悪く思わせるためのマスコミによるプロパガンダがあったにせよ、あまりにも日本人は良い悪いを吟味せずに、全体がすぐにまとまって同じ方向に一斉に動く性質を持っているといわざるを得ない。とても危険な民族性だ。あらためて日本に核を持たせてはいけないと思った。