今回の民主党の選挙を振り返ってみて、気づいたことが2つあった。
 1つは、選挙前の状況となんら変わるものではないということだ。菅氏が参議院選挙で民主党を敗北に導き、事業振り分け以外では改革をあまり進められず、国民の多くが菅氏ではもうだめだと思っていたのではなかっただろうか。しかし小沢氏が出てきて選挙になったおかげで、状況は同じであるにもかかわらず、菅氏は自分のマイナスイメージを国民の記憶から消すことに成功した。どうも腑に落ちない。
 もう1つは、サポーター票の公平性である。国民の意思を反映したもののように位置づけられているが、サポーターになる人は、年齢的にも職業的にも、そして性格的にも、かなりかたよってしまうように思う。これを読んでいるみなさんの中で、自分も民主党を応援しているという方でも、サポーターにまでなろうとは思わないだろう。ではどういう人がなるのかということである。はっきりとは言いにくいので詳しくは書かないが、少なくとも若者や時間の自由が利かない普通の会社員などのサポーターはあまりいないであろう。一国の総理大臣を決める投票に、偏った構成であるサポーターの意思を大きく反映させることは公正ではない。
 それからテレビ局に一言。選挙活動が始まってから投票が終わるまで、現在どちらが有利などという報道はやめなければいけない。今回の結果は、無責任なテレビ局が導いた面もある。