秘湯での事件

　別府温泉近くの秘湯で，女性が殺害された。その事件で，ＮＨＫをはじめ全てのテレビ局が，彼女が「軽乗用車で一人で…」と紹介している。なぜ軽自動車であることが重要なのだろうか。「1300ccの車で…」とか「中型の乗用車で…」，あるいは「ワンボックスの自家用車で…」などといちいち言わないだろう。なぜ軽自動車だけは，「軽自動車で…」と言うのかよくわからない。
　
　それはさておき，その秘湯の露天風呂には地元の女性は行かない！とか，男性でも恐くて一人で行かない露天風呂だ！などといった地元の人たちのインタビューがニュースで流れていた。不審者が多く出たり犯罪が起きたりするようなあぶない所なら，地元以外の人もそのことがわかるように，上り口にでもそのことを書いた大きな看板を設置するとか，警備員（管理人）を置くとか，あるいは利用時間を昼だけにするなどの対策をとるべきではなかっただろうか。なんの看板もなければ他県から行った人は何も知らずに山道を登っていくであろう。地元の役所や観光協会に責任がある事件だと思う。
　市では，その近辺の露天風呂に行く道を今日から通行止めにしたようだが，危険性を認知しながら事件が起きるまではほおっておき，重大事件が実際に起きてから実行するという後手後手言い分けの行政パターンはもう禁止にしようではないか。