残業

『部下を定時に帰す「仕事術」』という本がベストセラーになっているそうだ。学校長や指導主事，教育事務所や教育委員会のお偉方が見たら，キレてびりびりに破いてしまいそうだ。
　教員は，勤務時刻を過ぎ帰宅時刻が遅ければ遅いほど「やる気のある先生だ」「子ども思いの素晴らしい先生だ」と評価される。自分や自分の家族を犠牲にすればするほど教員として素晴らしいらしい。しかし，自分の家族さえ大事にできないような人物に本当の教育はできないとの意見もある。日本の教育界は，歪んだ根性論を美化することをやめるべきであろう。
　ヨーロッパの教員は残業などしないそうである。教育事務所の持論でいけば，ヨーロッパの教員はやる気がなく，子どものことをあまり考えていない問題教師となるのだろうか。しかし，教育の実はどちらが上か考えてもらいたい。ヨーロッパの人達に日本の実態が知れたら，日本の教員はヨーロッパの人達から人として軽蔑をされてしまうだろう。
　日本は，物質面では欧米を追い越せても，精神面では到底及ばない。