以前このブログで北野武氏の才能について述べ,北野氏は活動範囲や引き際を間違えてはならないということを書いた。
 その後,アウトレイジという映画を引っさげてヨーロッパの映画祭に乗りこんだが,結果は周知の通りである。今までは,人(北野氏)も映画もヨーロッパではちょっと珍しいものだったのでヨーロッパの人々が誤解をして,北野氏はすごい人だ!素晴らしい映画だ!と言い続けた。しかし今回の映画でようやく,「あれっ,違ったかな?」と気づき始めたのではないだろうか。
 北野氏は,これ以上映画作りはやめたほうがよい。作るにしても海外の映画祭に出すことは避けなければならない。なぜなら,彼はすでにフランスの最高勲章を受け取り,東京藝術大学の初代学科長をやってしまったのである。この2つの素晴らしい権威を,低俗なお笑い芸人のレベルにまでおとしめることだけはやってはいけない。今ならまだギリギリ間に合う。