高橋尚子

「あきらめなければ必ず夢はかなう。」Ｑちゃんの名言である。
私もこの言葉の通りだと思っていた。実際、自分自身の人生を振り返ってみても夢（目標）はかなってきた。というより、時間がかかったり遠回りをしたりしてでも、無理矢理目標を達成するまでやり続けたと言ったほうが正確だろうか。いづれにせよ、Ｑちゃんの言葉には賛成であった。
しかし、残念ながらＱちゃんの夢はかなわなかった。夢が達成できるのにあきらめたというより、夢の達成は無理だとわかったからあきらめたのだろう。チームＱが未熟すぎたことを自覚したのだろうか。
今回のことがあり、Ｑちゃんの言葉について、あらためて考えてみた。例えば、100歳のおじいちゃんが、「オリンピックのマラソンで優勝するぞ！」という夢（目標）をもったとする。しかし、この夢の実現は無理である。ある人が、「１分以内にカツ丼を100杯食べるぞ。」という夢を持ったとしても、これまた不可能な話である。ということは、Ｑちゃんの言葉は、いつでも正しいとは言えなくなる。あきらめなくても、無理な夢もあるのであろう。