いまどきの親

　新しく小学校教員になった人達の自殺が多くなっている。昨年の５月に自殺した女性初任者教師は、子どもの親から夜に何度も自宅に電話がかかってきて文句を言われたり、連絡帳への教師の返事についてあげ足を取るように細かく批難されたりして、最後は自分の親に遺書を書いて自殺した。遺書の内容は涙が出るようなもので、私は人として未完成な父兄たちに怒りを覚えた。

　この程、「日本の子どもは親にキレやすく反抗的」との結果が、小学生の人間関係を調査している創価大の研究チームが世界９カ国・地域で行った国際調査で明らかになった。
　いまどきの親達は、こんな子どもに育て、それを教師に預けておいて、あげくの果てにその子どもと一緒になって、調子に乗って教師達につっかかってくる。「子は親の鏡」とは、よく言ったものである。最近の親達は何をめざしているのかよくわからない。いや、そもそも親達は、子どもの人格形成についてめざしているものは無く、感情のおもむくままに場当たり的・感覚的にしつけをしているのかもしれない。
　教師はどんな子どもも引き受けるので、親達は学校に協力をしないならせめてじゃまだけはせずに静かにしていてほしいものである。