朝青龍

　朝青龍関が、うつ状態になっているらしい。
　横綱の条件として、相撲の強さの他に人格的に優れていることもあるようだ。相撲が単なるスポーツではなく、神に由来しているからだと思うが、性格や人間性まで横綱の条件に入れるのは無理があるように感ずる。相撲で強くなるのと同じくらい、人間を磨くのも非常に難しく年月がかかることだ。実際、過去の横綱や現在の相撲協会のＯＢたちを見ると、教養豊かで人格的にも優れていると感じる人はいない。でもそれでいいと思う。
　お相撲さんは中学を卒業し、すぐに修行に入る人もけっこういる。社会経験なども少ない。相撲の世界は狭いので、世の中のルールやマナーも知らない人もいるだろう。それに加え朝青龍はモンゴルの人で、日本のしきたりや日本人の感覚など持ち合わせてはいない。その朝青龍に、日本の一般的な大人に求められることを要求するのは、かわいそうな気もする。
　法や規則などに反するような悪いことをしなかったり、あまりにも非常識なことをしなければ、人格や性格にさほどこだわらないで「相撲が強ければ横綱」ということでいいのではないか。