安倍さんは、「困難な状況になると思うが、全力でやっていく。」とか、「政治とお金の問題や年金問題に国民がノーと言ったのであって、私の基本方針は支持されていたので引き続き美しい日本作りに取り組んでいく。」などと話している。
 このように聞くと、国民は、「困難でもがんばっていこうとしているんだなあ。えらい。」、「基本方針は良いんだな。安倍さんがんばれ。」という思いに持っていかれるのであろう。私は、このように自分で話を作ったり少し話をすり替えたりして、相手を錯覚に陥らせる陳腐な論理が大嫌いだ。
 今朝、街頭インタビューが放送されていた。5人くらいの人が話していただろうか。その全ての人が、「なぜ自民党が大敗したか。」との質問に、「年金や安倍さんの指導力が問題。」、「金の問題や安倍さんのリーダーシップでしょう。」などと、必ず安倍さん自身の能力を上げていた。しかし、安倍さんは、そのことに気づいていない。だから、原因は他にあると思い込んでいて、辞任しないのかもしれない。選挙演説の最後の日、安倍さんは、「私と小沢さんのどちらをとるんですか。」と選挙カーの上から大声で叫んでいた。国民は、すでに小沢さんを選んでいることがわからない裸の王様となっていた。

 たった今、ニュースで、「ここで逃げてはならない。」と安倍さんが話している。責任をとってやめることが逃げることなのだろうか。「私は国民に改革をすると約束をした。だから辞任しない。」とも述べている。首相になってから「私は6年間、しっかり首相をやっていく。」と言えば、国民と約束をしたことになり、どんなことがあっても首相は辞任しなくてもいいことになるのだろうか。
 もう、すり替えはやめてくれ。安倍さんは、もう何も話さなくていい。