外は、選挙カーでにぎやかである。しかし、どの党が勝っても、さほど変りはないだろう。私は選挙より、テレビでの歌やお笑いが気になっている。
 歌は、数十年前までは、何年もたってから聞いても、まあいいなあと思えたものだった。しかし最近は、モー娘などが出て、「ニッポンの未来は、ウォウォウォウォ~、」などという歌になってしまった。そしてそれらが1位になったり紅白でメイン扱いにされたりするようになった。
 お笑いでは、昔は欽ちゃんなどがよくテレビに出ていて、家族で楽しめたものだった。しかし今は、大阪のお笑いが全国に入ってきてしまった。例えば、浜ちゃんは、何人もの他人のほほを怖い顔で延々とおもいきりたたいたりする。異常とも思えるマニアックな笑いもある。誰かが笑えばそれでいいといった、なんでもありの吉本のお笑いが東京にも広がってしまい、その結果、笑いや突込みと称して、たたきやからかい、いじめなどが、子ども達をはじめ、世の中に浸透してしまった。
 人の生活において、特に若い人であれば、歌とお笑いが生活に占める割合は大きいものがある。歌とお笑いだけが原因とは言わないが、この2つのレベルの低下も、数十年前に比べて日本が殺伐とし文化的に衰退した一要因ではないかと、先ほどモー娘を見ていて感じた。