やった者勝ち

　東大で医療事故が起きた。患者は病院側のミスによって脳に損傷を受けたらしい。病院側は公表し謝罪もしている。しかし、医者たちはその患者と同じような状態になる罰を受けるわけではない。その患者が受けたことよりも軽い処罰になる。
　一般的に、人を１人殺しても、犯人は死刑にはならない。犯人がやったことより、軽いこと（罰）を犯人が受ける。
　一度しかない人生を一方的にめちゃくちゃにされたり消されたり、さらにはその被害者の家族など多くの人たちの人生をも狂わせることになる。通りすがりの殺人など、被害者にはまったく悪いところがない。犯人はどんなことをしても状況を元に戻すことはできないが、せめて自分がやったことと同じこと＋αの罪を受けるのが当然のように感じる。しかし、そのようなことはなく、犯人がしたことと同じ内容（殺人→死刑）の罪を受けることもなく、むしろ軽い罪で許してもらえる。それがどうも納得がいかない。殺された本人をはじめ、奥さん、子ども、両親などの無念さは計り知れない。法的に軽くする理由はわかるが、納得できない。やられ損というか、被害者にとって不利益な不公平であるように思うのである。