手術前などに、手術の目的や危険性などを詳細に説明して、患者さんから合意を得ることらしい。昔から、手術を行う前には説明があった。しかし、「インフォームド・コンセント」という言葉が流行り始めてから、患者さんの権利とかで、かなり詳細に説明がされるようになったらしい。しかし、それは危険性の説明に重きが置かれ、実際に聞くとリスクの話ばかりでかなり暗い気持ちになるそうだ。
 このインフォームド・コンセントが行われても行われなくても、実際の手術内容や危険性が変わるものではない。患者さんは専門的知識もないので、合意書に署名して、お医者さんの言われるとおりの手術を受けるしかない。
 私には、このインフォームド・コンセントというのは、お医者さんが手術に失敗した時や、経験不足(技術の未熟)によって死亡に至らしめてしまった時の逃げ道(慰謝料請求や裁判の回避)のためにやっているようにしか見えない。どうも本末転倒のように感じる。かっこいい先進っぽい言葉によって世間の人々を煙に巻いたりごまかしたりすることは常に行われてきた。この言葉によって患者本位の高いレベルの医療改革を十年位は遅らせてしまったように思う。