首都大学東京の宮台という先生が「昔は体罰があっても誰も理不尽に思わなかったり、教員は偉いと大人が共通の前提を持っていたが、これを再構築するのは難しい」と言い、代わりの案として効力があると実証されている解決方法を2つ紹介している。
 1つは、暴力を伴ういじめの場合、警察を導入し、社会で許されないことは学校でも許されないと生徒に示すことが解決につながるということ、もう1つはコミュニケーションを通じたいじめの場合は、別のクラスに移ることができる仕組みを作ることらしい。
 石原都知事は「いじめ問題は、親の過保護が原因。手を伸ばせば何でも手に入るようになり、結果として脳の幹が細い(ひ弱い)人間にした」と述べ、幼稚園から高校まで全都立の校長先生2000人を集める集会について話し、「教育の最高責任者は、学校長でなく親であることをしっかり親に伝えてほしい」と毎回お願いしていることを話していた。
 自己中心的で心無い言動ばかりするように育てた子供を学校によこしておいて、いじめられたりいじめたりすることを全部防ぎきれない教師に、その全責任を押し付けようとは、日本の親たちはとんでもない人たちである。「子は親の鏡」とはよく言ったものである。
 宮台さんと石原さんの発言に接し、久々に的を得たまともな意見を聞いた思いであった。しかし、宮台さんが紹介した対処法以外にも、教育力による改善策があると考える。ただし、それは親が態度を改め学校に協力すると言う前提での話しである。やはり、宮台さんの紹介した2つしかないのか・・・。