いじめ問題で、被害者もこのようにしていけばよいなどと言おうものなら、教育関係者もマスコミも親もみんな、「いじめるほうが100パーセント悪い、いじめを受けるほうがこのようにしないからだとか、いじめを受けるほうがこう直していかないとだめだなどと言うのは間違っている。」というだろう。私はこれについて完全には賛成できない。いじめた理由が、いじめられた側のあまりよくない言動にあったかもしれない。それに、善悪で言うといじめるほうが悪いが、対策としてはいじめられる側のことも言うのは、普通の論理であり効果的な対策である。
 それでもまだ「いじめるほうが100パーセント悪い」といいながら、いじめられるほうの改善策にふれることを否定する人が大勢いると思うので、ある人の言葉を紹介!武田鉄矢氏が「いじめる奴を説教しても変わらない。問題はいじめられる奴で、大事なのはいじめられる奴を鍛えること。…教育に関する解決法は討論で生まれるものではない。現場の教師たちからいいアイデアが出てくると思うので、もう少し冷静に見守りましょう」と話していた。同じことを、博士が言うと納得し、浮浪者が言うと嘲笑するという、話の本質や中身など実はまったくわかっていない多くの人たちにとっては、考えさせられる言葉ではないだろうか。