彼の言葉をサイトで読むたびに、おかしなことを自信を持っていう人だなあといつも思う。彼は愛想がなく、とがっていて、インタビューの応答も反抗期の中学生のような応対だ。(「そんなことはない、○○の時には笑っていた」などという議論をしているのではない。)それについては自分自身も認め、次のように言っている。「サッカーに対する自分の思いを守るために…、ある時はまるで感情が無いかのように無機的に、またある時には敢えて無愛想に振舞った…」。そのような振る舞いは演技だったというのである。しかし、実際はそうではない。若い頃からちやほやされてきた彼の本当の姿であり、サッカーばかりやってきて、マナーや表現力、コミュニケーションなどの能力を身につける学習をおろそかにしてきたため、自分にはうまくできなかったことを隠すためのはったりであることぐらいは、人を見る目を持っている教員たちはわかるであろう。
 引退試合を、世界の有名サッカー選手たちでやってやろうという話も出たが、彼はやらなかった。私もそれは、彼には無理だと思った。自分1人で、イベント的要素の引退試合の主人公になってうまく乗り切ることは非常に苦手で難しいということは、自分でもわかっていたのであろう。私もほっとした。