子どもが、道徳的によくないことをしたり、決まりを守らないで他人に迷惑をかけたりした時、当然教師は注意をする。子どもの側からすると、教師との信頼関係がなければ注意は受け入れられず、信頼関係があれば注意を受け入れるということらしい。子どもの態度はもっともだ!と親や教師も考えているだろう。しかし、それではまずい。
 以前、地域の人が、放課後に悪いことをしている子どもに注意をしてくれた時、子ども達が笑って逃げたり、反抗したりして、地域の方々から怒りの電話が学校に何本も入ったことがあった。注意してくれた人が子どもと知り合いではなく、信頼関係がなかったから仕方がないと片付けていいのだろうか。
 指導において信頼関係は効果的であるが、学校においても社会においても信頼関係云々によって正義が通用しないという状態は認められない。