世の中の「プレゼン」の騒ぎは、いったいなんなのだろうか。確かに、プレゼンという言葉を使うだけで、かっこよく中身もこれまでと違っていいものという印象を与えるが、それにしても、度が過ぎている。今までも、「発表」や「紹介」、「レポート」という名で、普通に行われてきたはずだ。それでは、嫌なのだろうか。
 先に「パワーポイント」ありきで、学校や学会、会社などでの発表の多様性(本来の表現力)も失われつつある。パワーポイントと最近の教育界での「表現力」が微妙に結びつき、テレビでは、以前からあるレポートコーナーで、「プレゼンをやってもらいます。」という表現をするようになった。教育現場から、会社などの職場、日常(テレビ)と、世の中は「プレゼン」一色である。
 完全にマイクロソフト社の戦略通りになった。ここまでの現象に持ってくるために、様々な行動を起こし続けてきて、目標を達成したマイクロソフト社は、技術面だけではなく営業面でも世界一の企業である。今流行りのIT企業が、本物ではない一時的な会社に見えてくる。