80年代、先進国では次々とアスベストの使用が禁止されていく中、日本では使用禁止に関する法案が廃案となった。それ以降さらに20年以上にもわたって、日本ではアスベストが使われることとなる。当時、日本で使用禁止にできなかった理由を推測すると、日本ではアスベストが多くの建物や日用品に使われており、それらを除去することが困難であるということと、政治家に対して関連団体や業界からの反対が強くあったからというところだろう。薬害エイズ問題が思い起こされる。
 日本は、どうしていつも短絡的で幼稚な判断をしてしまうのだろう。話が大きくなってから「ごめんなさい。」をすれば何とかなるから、まあそれまではいきましょうという発想に精神文化の遅れを感じる。
 精神的な進歩を妨げている根本的な原因をみんなで考え、徐々にでも直していかなければならない。