信頼のある国立がんセンターで、間違って他の患者の肺の3分の1を切り取ってしまったとニュースでやっていた。「これから外部の人を入れて調査します。」と謝っていた。何十万人もの情報が入ったパソコンが机の上から盗まれたとか、大量の顧客情報が流出した可能性があるといった報道は日常茶飯事である。
 このような勘違いや不注意をなくすために複数でチェックをするといっても、少し前に空港の管制室で十数人の職員全員が連絡事項を忘れていて大惨事になる寸前だったということがあった。人数を増やすことは、むしろ心のどこかで相手に頼ってしまい危険になるのかもしれない。コンピューターを使うにしても、それを作ったり操作をしたりするのは人間であるし、放射能施設で行われているような形状による物理的なミス防止の方法にしても、勘違いをして繰り返せば同じことである。
 どのような現場においても、人が介入する限り勘違いや不注意によるミスを防ぐことはできないのかもしれない。
 人間は、繰り返していると、必ずそれに慣れる(うまくなっていく、適応していく)。慣れると、注意力がなくなったり、油断したり、惰性で処理したりするようになる。そうすればミスは起きる。そう考えれば、ミスはなくならないのだろう。しかし、なんとかミスを少なくするために、注意力を保つ方法はないだろうか。意識改革をするとか再教育をするなどというものも、慣れてしまえば終わりである。1番いいのは、20年の懲役や1億円の罰金などといった大きな罰を与えることだと思うが、現実的ではない。ということは、やはり「ミスはなくならない。」という結論になるのだろうか。