参議院議員

本日、参議院で郵政民営化法案が可決する運びとなっている。中曽根氏をはじめ、前回反対した造反議員達も今度は賛成するとのことである。その理由が、「状況が大きく変わったから」ということであった。
「状況」というのが世論のことだとしたら、それは間違った認識である。国民は何も変わっていない。国民が賛成していることを、参議院の造反議員たちが理解できなかっただけの話である。正確には、「状況がわかったから」と言うのが正しいであろう。
「状況」というのが所属派閥の会長である亀井氏がいなくなって、同調する必要がなくなったことを指しているのだとしたら、政治判断の基準があまりにも低俗である。
　最近の議員達の発言を聞いていると詭弁が多く、なんでもありで全身の力が抜けていくような感じになる。以前は、国会内でも「恥」というものがあり、おかしいことはさすがに言えない風潮もあった。しかし、今は「赤信号、みんなで渡ればこわくない」で、めちゃくちゃなことを言ってあとはしらんぷりということが通用する時代になった。
　日本人は、デモをやったり国民全体で本気で反対しようという気持ちにはあまりならない。これは、日本の政治家は自分勝手な論理を展開し自分の利益のために行動をするするので、国民が何を言っても無駄であろう、という絶望感のような気持ちになっているからではないだろうか。その点小泉さんは、言っても無駄ではないかもしれないと思わせるところがあるから、支持を得ているのかもしれない。
　突き詰めて考えていくと、一番の責任は、選挙のときに、地元に橋や道路を作ってくれたりお金を持ってきてくれたりしたからという理由で当選させてしまう情の年配者たちにある。