NHKで、中国と韓国と日本の人の討論会をやっていた。話し合いを聞いていて、なぜドイツは周辺国とうまくやっており、日本はうまくできないのかがわかった。
 ひとつは、ドイツの周辺国は千数百年前から倫理や哲学が発達し道徳心も平均以上である。また、数百年間もかけて民主主義を発達させてきた国々である。一方、日本の周辺国はあの通りである。地理的な問題がある。もうひとつは、ドイツ周辺国は学校で過去の事実を教えているが、日本周辺国は学校で日本への「うらみ」を教えている(教師用指導書に記載)。これでは、うまくいくわけがない。
 今の日本の願い(みんなと仲良く平和にやっていきたい)と、今の韓国・中国の願い(国として政治的経済的に優位に立ちたい、日本に優越感を感じながらやっていきたい-平等なんていやだ。)が根本的に違うのに、日本が「仲良くやっていこう!」などと呼びかけているのをみていると、日本の行動がとんちんかんに見えてくる。
 もう一つ気になったことがある。それは、戦争被害を受けた中国や韓国の人達の証言である。被害者が、自分の被害を大きく言うのは、当たり前のことである。そこに自分の思いや想像が入り、正確に話すことは99%ない。これは、全世界共通である。そして、その先にあったのは、やはり最近の被害者達の現金の要求であった。私には、うらみというより、取れるところからは少しでもお金をとりたい、お金がほしいという気持ちしか見えないのである。戦争における個々の金銭的補償は不可能だし、国家間で解決済みである。その後、日本はODAで数兆円を出してきた。そのことを相手の国民はほとんど知らないだろうし、知っている人は口にもしたくないだろう(韓国、中国の願いが上述したようなもののため)。
 日本は、仲良くする努力をする必要はない(仲良くしたいが相手があれではできないだろう)。無理に会談したり、共通認識をもとう、歴史を共同で研究しようなどということはやめ、国として話し合いや交流もせず、距離を置き、経済交流だけを勝手に企業にやらせておけばいいのではないかと思う。無理によくしていこうなどとしても、今は無理であるしかえって事態が悪くなりかねない。
 ただ、その間にも韓国や中国は勝手に石油発掘や竹島などのようなことを、いろいろやってくるだろう。そのような場合にも政治レベルでの話し合いはせず(話し合いができる相手でないことはもう十分わかったであろう。)、国連や国際裁判所など第三者機関に訴えるか、日本も同じことをしていけばよい。
 2国間で話し合うのはもうやめたほうがよい。会談をし、こちらが何度も誤り向こうの要求を聞いてくるだけの話し合いは、向こうの態度を助長するだけである。願いや目的が違う以上、話し合いは2国間の関係においてマイナスになる。ほおっておいて、その間に日本が何か悪いことをされたら、すぐ第三者機関に訴えそこの判断に従っていけばよい。そのように数百年やっていれば新たな関係も構築されよう。「時」が解決してくれる、というより「時」しか解決できないように感じる。