ブリッジ破壊日。私はその日、なんとか入手した鎮静剤(”抗不安薬”って呼ぶのかな。北米の人、ビタミン剤かってくらい、じゃんじゃん飲んでます)をダブルドースして臨みました。薬が効く、という直接的な効果ではなく「薬を飲んだから落ち着くであろう」ことに安心しましたね。あてになるお守り、みたいな。飲んで即、気分がチョー和らぎました。
玄関開けたら
2分でご飯な速さ
↑50代じゃないとわかんないね
自分があまりに単純過ぎて驚きました。
治療はとにかく麻酔の注射が痛かった。歯茎下の骨にダイレクトにグリグリって感じ。さらに、歯茎から漏れ出る麻酔薬のチョー刺激ある苦い(からいとも言える)味。
中東の拷問レベル、絶対
私の前歯は左右上1番が根っこごとなく、左右2番は歯茎から先がなく、左右3番の犬歯が土台になっています。いやー、書いてみると改めて思います。悲し過ぎる前歯。自暴自棄になりそう。
Loser(負け組)感
破壊行為の様子は見てないので、大体の予想ですが、多分連結した金属をセラミックごと、一本ずつドリルで縦に割り、バラバラに解体し、土台の2本の汚れを削り取った感じでした。途中、やたら焦げ臭かったのも覚えています。
何がこげてんだ?
怖いけど知りたい
緊張でずっとミイラみたいに身体が硬直し、ジムに「はい、口ゆすいで」と言われた時、ものすごい達成感だったのを覚えています。やったね、自分!
自分的には
エベレスト登頂くらい
しかーし、悪夢再び。手鏡で見たら、あんなに立派だった土台の犬歯がガリガリに削られて、また海ぶどう化していました。恥ずかし気にちょこん。
ガーン!
こんなところで再会するとは
ジミーが無表情で淡々と告げます。
「虫歯になってたよ」
マジですか…。
今にも折れそうな小さな海ぶどう。これまで折れたら、もう生きていけない。絶望MAX。
気絶しそう
それくらい、歯にまつわるあれやこれやは、私の心を蝕んでいたんです。そして海ぶどうとの再会は、最後の一撃でした。
その後の仮歯は、ペンチをしのぐ激安雀牌ぶりでした。真ん中の2本だけ、なんでこんなにマンモス级。
カピバラ?
でも、直前の海ぶどうのショックで、そんなこたぁどーでもいーですよー状態だったので、調整もそこそこに、徘徊老人のようにフラフラと家路を辿りました。
踏んだり蹴ったり
往復ビンタ
私ほど前歯で迷走してる人、この星にいない気がします。恐らく一生続くエンドレスで過酷な行脚。どこへ行き着くんだろう。
Let me know the way〜
道を教えてよ〜
“The Long and Winding Road” by The Beatles
って長すぎだし
曲がりくねり過ぎだよね