今日から仕事初めの方も多いかと思いますが、皆さんもご存知のように日本が誇る浮世絵は、ゴッホ、マネ、モネ、ドガ、ルノアール、ゴーギャン、ロートレックなど、その他多くのフランス印象派の画家たちをはじめ、世界の芸術界に大きな影響を与えました。

日本においての浮世絵は庶民の娯楽であり、明治以降は軽視され、読み古されたものやミスプリントのものなどは船便の包装に使われていたようです。
その中の陶器の包み紙であった『北斎漫画』(図7)、(図8)をパリの版画家・ブラックモンが友人たちに見せて回ったことで、印象派の巨匠たちに高く評価され、彼らに多大な影響を与えることになった。
しかし、正しくは「浮世絵が印象派に影響を与えた」と言うより、彼ら19世紀の若き画家たちが浮世絵に影響を受け、その結果、「印象派が誕生した」とさえ言われています。

それらの中でも(拙ブログでは何度もご紹介していますが)僕の大好きな画家の一人、ゴッホも歌川広重の『名所江戸百景・大はしあたけの夕立』(図12)と『江戸名所百景 亀戸梅屋舗』(図13)を模写した作品『日本趣味 雨の大橋』(図10)や『日本趣味 梅の花』(図11)などがありますが、その他にも『タンギー爺さんの肖像』(図1)、(図2)や、マネの『エミール・ゾラの肖像』(図3)、モネの『日本娘 ラ・ジャポネーズ』(図4)などは特に有名です。

音楽界においてもフランスの作曲家・ドビッシーが、北斎の『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』に触発され『交響詩・海』を作曲するなど、クラッシック音楽界にも大きな影響を与えている。

彼ら印象派の画家達は浮世絵の影響を受けただけではなく、実際に何点もコレクションしています。
中でもゴッホのコレクションは現在も完全な形で残されていて、江戸後期の比較的安価なものばかりのようですが、貧しい生活の中で集めた477点もの作品が現在も残されています。

今回始めて分かったことですが、歌川豊国(三代)の作品に『今様押絵鏡・梅の由兵衛』(図9)という作品がありますが、有名なゴッホの「耳切り事件」の直後に描かれた耳に包帯を巻いたゴッホの『耳を切った自画像』(図5)、『パイプをくわえる包帯の自画像』(図6)は、この絵が元になっているそうです。


今日の新聞のコラム欄にも「葛飾北斎・生誕250年」と題した記事がありましたが、今回も長くなってしまいそうのでその記事のご紹介は次項に致します。


      ゴッホ作「タンギー爺さんの肖像」(図1)
       
$アキラ@のブログ

           ゴッホ作「タンギー爺さんの肖像無(図2)
           $アキラ@のブログ

           マネ作「エミール・ゾラの肖像」(図3)
           $アキラ@のブログ

           モネ作「ラ・ジャポネーズ」(図4)
           $アキラ@のブログ

           ゴッホ作「耳を切った自画像」(図5)
           $アキラ@のブログ

           ゴッホ作「パイプをくわえる包帯の自画像無(図6)
         $アキラ@のブログ

         「北斎漫画」(図7)
         $アキラ@のブログ
  
         「北斎漫画」(図8)
         $アキラ@のブログ

         歌川豊国(三代)「今様押絵鏡・梅の由兵衛」(図9)
         $アキラ@のブログ

         ゴッホ作「日本趣味 雨の大橋」(図10)
         $アキラ@のブログ

         ゴッホ作「日本趣味 梅の花」(図11)
         $アキラ@のブログ

         歌川広重作「江戸名所百景 大はしあたけの夕立」(図12)
         $アキラ@のブログ

         歌川広重作「江戸名所百景 亀戸梅屋舗」(図13)
         $アキラ@のブログ