連載小説『死後のパラレルワールド』第4話 揺れる思い
雨は止むどころか、ますます激しくなってきた。
彼女は、だいじょうぶだろうか?
彼女。。。台湾の友達ということになっているのには、人に言えぬ事情がある。
台北と札幌。直行便では、4時間程度だが、二人はなかなか会えなかった。
それは、仁自体に問題がある。
しかし、その話は、やめよう。二人は、友達ということで落ち着いているのだから。。。。
宿のゲストハウスでは、11月11日ということで、ポッキー祭りをしていた。
1という数字がお菓子のポッキーに似ているので、他の客がポッキーをたくさん買ってきていた。
「ゲストハウスくまくん」は、日本人の経営する宿で、5階のリビングにはワーキングホリデーで長く滞在している他のお客が集まっていた。
ポッキーをつかって、11月11日11時と形づくっていた。時刻は、まもなく午後11時。
『甘いお菓子のように、食べてしまってはなくなるし、とっておいては賞味期限がすぎてしまう。』
冷たい雨の中スクーターで帰った彼女に、自分は何ができるのか?
お金や物ではないらしい。何ができるのか。
この宿のドミトリーは、1泊たった600元だが、プライバシーがほとんどないのが難点だ。ドミトリーの2段ベットの上が与えられた場所だ。しかし、リビングでは、自由にくつろげるし、日本の番組をやっているテレビが見れたり、お茶やコーヒーも自由。24時間シャワーもOk。しかもシャンプーやボディーシャンプー、バスタオルまで用意されている。トイレはトイレットペーパーも流せる。台湾は、トイレが詰まりやすく、紙をトイレに流さない習慣があるのだ。wi-fiも無料で接続できるので、iPhoneで、Eメールやネットにもつなげられる。
また、若い日本人の宿泊客たちで夜中までにぎやかでさびしいと思うことがない。
シドニーのキングスクロスのバックパッカーの宿では2段ベット12人部屋で上段だったが
下では、男2人が布団に入ってモソモソしたり、他の客の荷物が荒らされ散乱したりしている中とうとう寝れなかったものだった。
個室に変えてもらおうかと悩んだが、これも旅のおもしろさというものだ。
お金や物ではない何か。
仁は、この台湾への旅で、何を見つけるのだろうか。
つづく