リブログ記事B面4曲目「アルバトロス」/『2222 Picnic』
A面1曲目&2曲目&シングル「We Can Fly」 イメージ図 左:財津さん 右:和典さん(実子) 【財津和夫オンラインイベント第14弾】 2025年11月23日(日)16:30ー18:00近く 事前アンケート「アルバム『2222 Picnic』に収められた楽曲の中で貴方のお気に入りの1曲を理由と共に教えてください」 ↓ アルバトロスについてのパート ↓ 財津さん「ピクニック・パート2さんから」 和典さん「はい。『財津さんの、生きとし生けるものへの慈しみと優しい眼差しが感じられる唱歌のような美しい曲だからです。初めて聴いた時は中学2年生でした。当時は他のもっとメロディアスな楽曲に魅かれていましたが、歳を重ねるにしたがってふと口ずさむようになった味わい深いスルメイカのような歌です。前作(『THE 10th ODYSSEY』)最後の「地球の空から」やこの「アルバトロス」の、財津さんが見つめていたもの、この頃のTulipの流行りは他に任せた頑なさと孤高感と瑞々しさが今でも大好きです。チューリップのバード・ソング「風見鳥」「ムトウス」、アニマル・ソング「しっぽの丸い仔犬」「僕はライオン」の最高到達点だと思います。今も嬉しくなります。』採用されました。アルバトロス。アホウドリ科の海鳥の総称。羽毛採取目的の乱獲とリン資源採取による繁殖地の破壊とによって、生息数が激減。1949年には絶滅していたと考えられていました。その後、固体や個体群の発見により、保護および繁殖を促す活動へ。それでもアルバム『2222 Picnic』が発表されコンサートで「アルバトロス」が歌われていた1982年秋当時は、絶滅が強く危惧されていた頃だったんだと思います(中2当時の僕には遠い出来事でした)。そんな危機感が、この頃の財津さんの身近にあって、この歌が生まれたのではないかと想像したくなります。思うのは、自然や他の生命を脅かすことを無意識のうちに行い続け、慈しもう・守ろうと意識したときになって初めて直面する困難さや代償は測り知れない。 それでも、もしかしたらもう取り返せないのかもしれない過去の大きな過ちにさえへも抗うように生きていこうとする。生きてるうちは終焉ではないと希望を捨てない。 太陽があり空気があり 植物が居て僕らが居る なんて素晴らしい友情だろう なんて簡単な友情だろう 簡単だから ぼくらはこれを壊した この友情を裏切った この友情を とり戻さなきゃ この友情を とり戻さなきゃ ・・・・ 「I need you and YOU」 1980年 財津和夫ソロ難しい言葉も難解な言い回しも用いず、この頃の財津さんの心持ちが歌詞に込められていたように受け取れます。もしかすると、ずっとチューリップを聴いて応援してきたファンの方の耳には、これまでと違うような印象で戸惑いが芽生えたのかもしれなかったような気がします。この「I need you and YOU」から始まって、「The 21st Century Hobo」へ、内面に落とし込みつつ視野が拡がり続けました。【「地球の空から」「2222年ピクニック」※上記リブログ元参照】そしてこの「アルバトロス」へと、地球環境や、抗えない身近な将来へと俯瞰していった、そんな風に僕には連なって見えます。 北の太平洋 青空に浮かんで 白い波を見ていた君 It’s so far away So far away 嵐の海の日も 静かな海の日も 翼休め 夕日を見ていた君 It’s so far away So far away 風の中 君は踊った 動き優し メヌエット たった独りで 風の中 君は歌った 声も優し ソネット 僕を誘うよ アルバトロスよ 教えてくれるかい 君が見ていた夢 ぼくにそっと It’s so far away So far away たった独りで 淋しくなかったの 君が蘇るとき また逢える きっと きっと 風の中 君は踊った 動き優し メヌエット たった独りで Shall we sing, sing a song 僕も歌うよ 明るい声で 響け宇宙の君の棲む彼方へ Shall we sing, sing a song 僕も歌うよ 明るい声で 響け宇宙の君の棲む彼方へ 「アルバトロス」 1982年 『2222 Picnic』9曲目(最終楽曲)2018年の調査では、鳥島(伊豆諸島)で推定5,165羽を確認。5,165という数字だけを捉え、その少なさを嘆き実感するに至れない、僕の知見や意識は低い。けれども、かつて日本で、「計6,300,000羽が捕殺されたと推定されている」と知り、ようやく驚く。心が震えない訳ではないけど、データ処理として受け止めそうな自分を自覚する。この温度に欠けてしまっている心持ちに、もう一度改めて「アルバトロス」を聴く時、♬たった独りで淋しくなかったの と唄われる時、大空を舞う気高い姿が眼に浮かんでくる。アルバム『2222 Picnic』は、この「アルバトロス」が舞う風景が眼に浮かんでくるようなインストゥルメント「美しい星」から始まり、タイトル・チューン「2222年ピクニック」へ引き継がれます。「2222年ピクニック」は、遥か未来の青空と僕たちがいる希望を歌い、「アルバトロス」で過去の過ちへの鎮魂と再生への祈りを歌っているように思えるのでした。このアルバムは、音楽家・財津和夫の、この頃ならではの未来への不安や、人が避けては通れなかった過ちから目を逸らさない姿勢が貫かれているように思います。それでもなお、優しい眼差しが静かながら強く保たれています。またそこから、祈りが籠められた希望を、深く感じ取れる1枚になっていると、僕は思っています。ここまでありがとうございました。本稿、個体数に関する記載はWikipediaを参照しています。📎Wikipedia