部長 「聞こうか」

 

若手社員 「部長の送別会の終わりに部長への感謝の気持ちを込めて、サプライズで全員で歌をと考えています。皆、一丸となり『部長を絶対泣かそう!』と意気込んでます!! ところがここに至って悩ましい局面を迎えております」

部長 「・・・今【それ】を私に暴露する君にもうサプライズだ・・・」

 

若手社員 「ナント!ここだけの話にしておいて下さい爆  笑 それはさておきまして。そこでなんですが、部長の世代ですと、やっぱり武田鉄矢の『あんたが大将』が卒業ソングの鉄板、四番打者、エース・ストライカー、羽生結弦なんでしょうか? 選曲で今揉めにモメテます。このままですと早晩、部長が愛したこの部署が四回転しまくって空中分解してしまいます。どうか助けて下さい」

部長 「そうか。それは大変そうだ。しかし、訂正から入ろう。まず、武田鉄矢ではなく海援隊だ。そして一番正さなければならないのが『あんたが大将』ではなく『贈る言葉』だ。君の間違い方にまたサプライズだ。 そして『贈る言葉』は武田鉄矢の両脇に中牟田俊男千葉和臣(『贈る言葉』作曲)が居てこそだ。よく覚えておきなさい。 しかし、私にとっての卒業ソングは『蛍の光』だ」

 

 

 

 

 

 

 

蛍の光 窓の雪
書(ふみ)よむ月日 重ねつつ
いつしか年も すぎの戸を
開けてぞ今朝は 別れ行く

 

止まるも行くも 限りとて
互(かたみ)に思ふ 千万(ちよろず)の
心の端(はし)を 一言に
幸(さき)くとばかり 歌ふなり

 

筑紫の極み 陸(みち)の奥
海山遠く 隔つとも
その真心は 隔て無く
一つに尽くせ 国の為

 

千島の奥も 沖繩も
八洲(やしま)の内の 護りなり
至らん国に 勲(いさお)しく
努めよ我が兄(せ) つつがなく

 

 

 

若手社員 「部長!?3番4番が・・・」

部長 「そういう時代だったんだろう。私が好きなのは1番と2番だ」

 

若手社員 「1番の歌詞にサプライズです。 夜に飛び交う蛍も積雪に反射する月光も、頼りになるものだ。無いものねだりに囚われるよりも、今を最大限活かす。苦しい状況を嘆くよりも自分に出来る最善を見つけて全力を尽くす。そうして勤しんで来た今日まで、そして今夜この瞬間までの日々。星霜。一心不乱・無我夢中でいれば、辛い事も月日も瞬く間に過ぎ行く。あと数時間も経てば夜が明ける。そう、旅立ちの朝が来る。そしての戸をガラガラと開け、また昨日までと同じように今日も歩んで行く。新たに決意を今胸に秘め。清々と心穏やかに頑なに・・・部長の仕事への姿勢、人への接し方を垣間見ます。猛烈に感動です」

部長「喋りが過ぎる。少々違うが/だいたい合っている。そんなところだ」

 

若手社員 「更に!2番は吉田拓郎の『唇をかみしめて』や長渕剛の『乾杯』を思い出します!別れゆく友、お世話になった人達へ、今多くは語るまい。その必要も無い。万感の想いを込め唯ひとこと「君の幸せを願ってる」なんて、粋ですカッコいいです。 男は・・・いや人は、こうあるべきですよね。お喋りな僕には耳が痛いです。胸が詰まります。部長にまた、今、成長させて貰いました!」

部長 「そうか。・・・それにしても君は、拓郎や長渕も知っていたか」

 

若手社員 「はい!!吉田拓郎は『東へ西へ』で知りました!」

部長 「だからそれは井上陽水だっつーの!恕」

 

若手社員 「部長、落ち着いて下さい。さて、部長の栄転を阻止して余りある、お釣りがまだ来る、僕の最新の失敗事例のご報告がありまして・・・本当に御免なさい部長爆  笑」 【続く】

 

 

 

 

 

 

 

◇今日のオマケ◇◇

 

「俺の人生真ん中あたり」1980年

作詞:武田鉄矢

作曲:中牟田俊男

歌唱:中牟田俊男

この歌を知ったのは中学生。

 

僕の人生も、きっと、真ん中をとうに過ぎました。

父は、思い出の中に入ってしまった。

ビックリです。

 

 

 

※歌詞に信長/秀吉/家康、石田三成などが登場。

黒田官兵衛を歌った

「二流の人」1979年

作詞:武田鉄矢

作曲:中牟田俊男

 

 

 

今日もまたここまで

お付き合いいただき

誠にありがとうございました爆  笑