古くは・初めは、カセットテープ、
そして後にはCDに焼いて
繰り返しよく聴いた一群
~ぼくのプレイリスト~を紹介したいと思います。
1曲1曲の良さも当然あるのですが、
ただ好きな歌を並べたというよりは、
この曲の次にはこの曲が聴きたい!という直感・欲求が働いています。
違和感なく、余韻を引き継げるような詩の世界観ないし曲調・編曲で構成しています。
※ぼくの拙い感性・人生経験による個人的感覚に過ぎませんが…
今回は“泣き唄・疲労回復ソング”編。
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1. 「涙」 前川清
2. 「唇をかみしめて」 吉田拓郎
3. 「サボテンの心」 辻仁成
4. 「最後の夜汽車」 KAI FIVE ( live ヴァージョン )
5. 「ローリング」 中島みゆき
6. 「僕のギターにはいつもヘヴィーゲージ」 長渕剛
7. 「平凡」 松山千春
8. 「俺を許してくれ」 吉田拓郎
9. 「しのびあい」 吉田拓郎
10.「野ウサギのように」 中島みゆき
11.「ZOO」 エコーズ
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1. の前川清さんの「涙 」中島みゆきさん楽曲提供です。
1. だめかもねと怯えていたんじゃないの やっぱりねと笑えば筋が合うわ
主人公は女性ですが、琴線に触れます・どうしようもない悲しみが胸にしみます。
2. 歌詞中に 唇をかみしめて というフレーズは一回もでてきません。しかし、全歌詞内容を端的に、象徴的に表しているタイトルです。ちなみにこの曲は、武田鉄矢さん主演の映画「刑事物語」シリーズのために書き下ろされた作品ですが、映画の世界観とも見事にマッチしています。
3.& 11. 芥川賞作家兼永遠のロック少年辻仁成の真骨頂、擬人法を用いた歌詞。「ZOO 」については触れるまでもないでしょう。
身を守るために生やした棘のせいで大切な人たちを遠ざけてしまう
乾いた街で僕は今日も生きている 引き抜かれないために棘を生やして
強くなればなるほどに僕は一人に戻ってゆく
砂漠のサボテン達よ 花を咲かせてごらん きっと誰かが君に声をかけてくる
4. 1 は女性が主人公の恋唄。 2. は悲しみを振り切る潔さを、3. では自らのどうしようもない孤独感への対峙と葛藤と昇華を唄い、この 4. の主人公は 2. ほど潔くもないし 3. ほど強くもない男性が主人公です。
そして 、
5. Rollin' Age 淋しさを
Rllin' Age 他人に言うな
軽く 軽く 傷ついてゆけ
Rollin' Age 笑いながら
Rollin' Age 荒野にいる
僕は 僕は 荒野にいる
…と唄われます。
6. 人生哀歌。剛自身を呟いている内容ながらも非常に共感できる唄。今の“ナガブチ”とは明らかに違うと思います。“剛”が30歳手前、自身のキャリアの中での最初のある種の到達点・完成形の楽曲だと思います。この曲・アルバム以降、紆余曲折しながら楽曲も作風も変貌を遂げていきました。
剛が体調不良で、かつ精神的にも少し参って入院しているとき、当時交友関係にあった甲斐よしひろは、自身のFM番組サウンドストリートで、長渕剛に向けてこの「僕のギターにはいつもヘヴィーゲージ」を流しました。
7. 松山千春師匠の人生や日常に向けての唄が好きです。大袈裟な表現や精緻な技法を感じさせないながらも、ストンと胸に入り込む情趣、人柄、魅力、懐の深さが有ります。ちょっとこの感覚は、拓郎ともみゆきさんとも剛とも明らかに一線を画す作風がぼくの中にはあります。
8. 7. に対してこちらは作詞において対句といった技法の連発です。全部で4番まであります。
夜空に浮かぶ星に打ち明けよう (1番)
昨日吹きすさぶ風に打ち明けよう (2番)
世界中濡らす雨に打ち明けよう (3番)
時に追われている自分に打ち明けよう (4番)
…これはほんの一例に過ぎません。
3.の辻仁成や4.のKAI FIVE や5.のみゆきさんの唄の主人公は、10代後半から20代前半、
そして6.の剛や7.の千春師匠やこの8.の拓郎の唄の主人公は、それよりもちょっと・もっと年を重ねた感じになっています。
9. 拓郎らしいちょっと気難しいような・もどかしさ・戸惑い・本心を歌った楽曲・恋唄です。8.の「俺を許してくれ」と同じくアルバム『176.5』に収録されています。
10. 「動」のみゆきさんらしい楽曲・恋唄。アルバム『グッバイガール』の1曲目。このアルバムには1.の前川清さんに提供した「涙」のみゆきさんご本人ヴァージョンも収録されてます。
… …
落ち込んだ時や、立ち向かわなければならない時、
気分を落ち着けたい時、安らかになりたい時、
ちょっと感傷に浸り、再び頑張りたい時に、
ぼくがよく好んで聴くプレイリストの紹介でした。
ここまでどうもありがとうございました。