東京に居を構えていた時のことだ。

 

場所柄なのか、‘類は友を呼ぶ’なのか、地域性なのか、文化なのか

結構、たくさんの「路上シンガー」が、

周囲の苦情による、なのか

条例に基づいて動いている?お巡りさんに

「ストップ」(撤去指示)を食らいながらも‘頑張っていた’。

 

 

その多くは、「ああ今日もいるなあ」くらいの気持ちしか

抱かせなかったが、

MさんとKさんは、ぼくの足を止めた。

 

他の路上シンガーの方々よりも、まず、「巧い」と思った。

… 直感的にだ。

 

そして、その「巧さ」に到達している、「熱意」と「努力」が伝わってきた。

 

そして、「たたかっている」と感じた。

※他に言葉が見つからず、でも「戦う」でも「闘う」でもなく、

「たたかっている」だった。 今でもその感覚は変わらないし、説明ができない。

 

お二人とも、、、それぞれ、別の駅前でだったが、

「そのとき」足を止めた聴衆はぼくだけだった。

 

あんまり近くに行くのは、正直恥ずかしいから、

5メートルくらい離れたところで、聴いていた。

 

… … 演奏が終わる。

 

気がついたときには、ぼくは、両手を前に出してパチパチしていた。

 

それに気がついて、ちょっと驚いたような嬉しそうな笑みを返してくれた。

 

それを合図に、ぼくは、距離を縮めることができた。

 

「巧いすね。‘たたかってるんですね’。。。CDとかあるんですか? 今のいいですね!」

 

その当時のぼくはhttp://ameblo.jp/2222picnic0213/entry-12168735742.html

 

…「現場への復帰」を促され、「決めたとき」だったから、

きっと、その‘たたかっている姿’に自分を重ね合せたくて、共感したに違いない。

 

「 ! 買ってくれるんですか?ありがとうございます!!」

「 本当は、だれも居ないから、これでやめるつもりだったけど、聴いてくれますか?」

 

…これが、Kさん、「彼」とのやり取りだ。

 

もう5年以上も前の話だ。

 

でも、Kさんは、今でも‘たたかっている’。

 

毎晩、晴れの日も雨の日も、季節も関係なく、

路上で1000回を目指して歌い続けているようだ ( 節目節目で彼はそれをブログに綴っている)。

ぼくが、ブログで読んだ、知った限りだと、300回はすでにもう到達・突破している。

 

路上とはいえ、1000回=1000日、というのは並大抵のことではない。

 

でも、もう、1/3 は越えている。 

 

Kさんは、きっと今晩も、K駅で‘たたかう’に違いない。

…ちなみにKさんの歌声は 尾崎豊さん系、歌詞内容もOZAKIや浜省を彷彿させる方だ。

 

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もう一人のMさんは、女性だ。

 

Mさんは、今は、月に2~3回くらいのペースでライブハウスで活動し、

そのライブの告知を兼ねて、お巡りさんによくストップをかけられながらも

‘ ろじょう ’活動も行っている。

 

最初に Mさん の歌に足を止めたのは S駅。

場所が場所だけに、大勢の人間が居て、

~激しく人が行き交う人込みはあまり好きではないので、

ちょっと聴いただけで、「あ この人巧いな」と思う程度でその場を立ち去った。

 

別の日に、H駅で、路上活動をし、

‘たたかっていた’Mさんと再遭遇する。

 

ぼくの足が止まる。 … ん? もしかして… …

 

Kさんのときと同じように、歌い終わったときに拍手をした。

 

頭をぺこりとさげて、「ありがとうございます!」という彼女。

 

 

 

ぼく 「…違ったらすみません、S駅でも歌ってませんでしたか?」

 

Mさん「わ~! ハイ!! やってます」

 

Kさんのときと同じで、CDを購入する。

本当はぜひともこの彼女の曲のうち二曲の歌詞を紹介したいが、

… … Mさんは、そういうことを望まれていないようなので、控えるしかないのが残念だ。

 

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ただ、一つ、Kさん、Mさんにこの場を使って、お伝えしたいのは…

 

ぼくが使っている4GBのデジタルオーディオプレーヤーの中の、

TULIP、吉田拓郎、中島みゆき、浜田省吾、C&A、沢田聖子、矢井田瞳、鬼束ちひろ、

尾崎豊、長渕剛、オフコース、甲斐バンド、大塚愛、ジャクソン・ブラウン、デフ・レパード、、、、

などなど そうそうたる 面々と 並んで

 

Kさん、Mさんの曲が流れているということだ。

 

路上シンガーの中にも「本物」は確かに存在する。

…めったには居ないだろうが、、、

 

 

KさんとMさんは、‘たたかっている’「本物」だ。