鳥居を潜り、遷御(大御神様に新殿へのお遷りを仰ぐ祭典)の後は、一般参拝者の拝所となる板垣に茅葺の屋根のある扉↓から中に入る。
四重の板垣を通り抜け、深層の御正殿に辿り着く。
馥郁と放つヒノキの芳香と尊厳が、全ての穢れや雑踏を吸収する荘厳な静けさがあった。
清々しく、凛とした空気が、御正殿を中心に垣の内に張り巡らされている。
一つひとつ、白石を奉献すると、神への畏怖と感謝の念に目を瞑り、頭を垂れ、掌を合わせる。
私は、この日出る国の一部なのだ。
振り返ると、定規を当てて切り揃えたような重厚な茅葺屋根や千木が幾重にも重なっている。
神が見るであろう様式の美しさに、ただただ感動を覚えるのだった。
20年後もこの法被と襷を身に着けて、必ず又来よう。
20年に一度の貴重な機会を与えて下さったAさん、
本当にありがとうございました。
奉曳車を曳いて来た道を、さっちんと2人、他町の賑やかな陸曳きの様子を眺めながら帰路についた。
(本当は筋肉痛で足も重くなった母をさっちんがエンヤ曳しながらの帰り道でした)