ド・モルガンの法則について,日本語と真理値表からのアプローチを通して簡単な解説を行います.
ベン図からのアプローチが主流であるとは思いますが,今回は割愛します.
他サイトや文献などで,ぜひ確認してみてください.
なお,当ページでは法則について証明は行いません.
ド・モルガンの法則
以下,式1をNOT(A∪B)=NOT(A)∩NOT(B),式2をNOT(A∩B)=NOT(A)∪NOT(B)とする.
∪(カップ)と∩(キャップ)
A∪B:A OR B,「AまたはB」,和集合,論理和
A∩B:A AND B,「AかつB」,積集合,論理積
日本語からのアプローチ
NOT(A∪B)=NOT(A)∩NOT(B)
→「AまたはB」でない=「Aでない」かつ「Bでない」
NOT(A∩B)=NOT(A)∪NOT(B)
→「AかつB」でない=「Aでない」または「Bでない」
真理値表からのアプローチ
上記『∪と∩』の内容を念頭に読み進めてみてください.
①A∪B
論理式:A+B=Y
真理値表
:A 0011
B 0101
Y 0111 ✐左からAに0,Bに0が入力されたときYは0を出力する.どちらか1つでも「1」が入力されたとき,「1」を出力する.
②NOT(A∪B) ✐論理和(OR)の否定(NOT),否定論理和回路(NOR)ともいう.
論理式:NOT(A+B)=Y
真理値表
:Y 1000 ✐①の結果を反転させたものを出力する.
③A∩B
論理式:A×B=Y
真理値表
:A 0011
B 0101
Y 0001 ✐左からAに0,Bに0が入力されたときYは0を出力する.どちらか1つでも「0」が入力されたとき,「0」を出力する.
④NOT(A∩B) ✐論理積(AND)の否定(NOT),否定論理和回路(NOR)ともいう.
論理式:NOT(A×B)=Y
真理値表
:Y 1110 ✐③の結果(Y)を反転させたものを出力する.
⑤NOT(A)∩NOT(B)
論理式:NOT(A)×NOT(B)=Y
真理値表
:NOT(A) 1100
NOT(B) 1010
Y 1000 ✐③の入力値(A,B)を反転させて,論理演算を行う.
⑥NOT(A)∪NOT(B)
論理式:NOT(A)+NOT(B)=Y
真理値表
:NOT(A) 1100
NOT(B) 1010
Y 1110 ✐①の入力値(A,B)を反転させて,論理演算を行う.
よって,②=⑤,④=⑥ということが確認できる.
おまけ
プログラミングにおける複合条件の否定について,条件式NOT(a=10 and b=10)の終了条件は?
A.(a≠10)or(b≠10)
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