元くんに結婚できないと告げた日の
元くんの反応や
その日にとりあえず納得してくれた経緯など
記憶が曖昧です。
結婚できない。別れたい。
とようやく口に出したことで
色々な不安が一時消えて
もうとにかく、
結婚できない。
もう無理。
別れたい。
ごめんなさい。
こればかり言っていた気がします。
元くんは怖い顔をしたり
時折しおらしい顔になったりしながら
何かをあれこれ言っていたはず…
最後には、目を真っ赤にして
「今までありがとう」と。
（元くん、根はいい人です。
さすがに心が痛みました。）
もう本当にこれで終わり、と思ったら
悔しい気持ちが溢れてきて
なんでこんなことになっちゃったの？
楽しい時間は確かにあったのに
なんでこんな苦しい思いしなきゃならなかったの？
と、言いたくなりましたが
元くんに言っても仕方のないことです。
グッと堪え、
「私の方こそ、ありがとう」
と言って、別れました。
後日、少し時間が経ってから
もう一度元くんに会っています。
婚約指輪を返したくて。
郵送も考えましたが
せめて手渡しにしようと思い、会いに行きました。
（結婚出来ないと伝えた日に
持っていけばよかったのですが…）
すると、
「もう話すことはないの？」
「私は、ない。
本当にごめんなさい、しかない。」
「俺は少し話したいんだけど」
「…少しなら。」
「出会った時のこととか
楽しかった思い出とか話したら
もう一度考え直してくれるかと思ったんだけど」
「…？？」
「俺デートした日のこととか
アプリで日記をつけてたんだよ。
見てくれる？」
「そうなんだ。
けど私はいい、見ない。」
「……
」
「ごめん、思い出とかを聞いても
私の気持ちが変わることはないの。
一時的な気持ちで決めたことじゃないよ」
「…じゃあ、もうこのアプリも要らないね。
消すよ？いい？」
「私はいいよ、好きにして。」
「……本当に消すよ？いいの？」
「（イラッ）何がしたいの？
ひとりでやってよ。」
「なんでそうやって怒るんだよ！
俺の話聞いてくれたっていいだろう！」
「聞いてるじゃない。
でも私から話すことはないし
気持ちが変わることもないって」
「…なんでこうなるんだよ…」
「私もそう思ったよ。
なんでこんなことになっちゃうんだろうって。」
「俺も考えた。後悔してる。
ちゃんと貯金していれば良かったな、とか
親族関係の問題ももっと早く話していれば、とか」
「そっか。でも、
もう遅いよ、終わったんだよ」
1時間以上話をしていたと思いますが
何を言われても、もう元くんへの気持ちがないので
中途半端に優しくするのは良くないと思い
突き放すようにして、半ば強引に帰りました。
つづく。