4th

4th

朧気な詩集

露命


 物悲しい紺碧の月が

 陰々たる赤黒い雨を 

 嬉々として降らせ続け 

 万象の穢れた加飾を 

 余さず溶かしていく


 花々は色彩を捨て 

 木々は大地と別れ

 人々は仮面を外し 

 国々は境界を壊し

 神々は醜態を晒す


 可視化された情念が 

 偽りの天まで逆巻き

 内と外を隔てる蓋に 

 濃い清濁の穴隙を開け

 覗く目が空を支配する 


 生きとし生けるものは 

 意味ありげな現し世が 

 矮小な見世物小屋と識り 

 菩薩の如く諦念を極め 

 輝く空虚な星空を仰ぐ