5月16日(水)
『税金で「琉球独立」主張』
   杉田 水脈
 前回、科研費について書いた記事への反響がとても大きかったので、さらに調査を進めました。
 評論家の但馬オサム氏が先日、琉球民族独立総合研究学会が2015年9月、国連のニューヨーク本部で琉球独立宣言を行ったことについて本紙で書いておられました。
 「琉球民族独立総合研究学会」とは、龍谷大学教授の松島泰勝氏が、沖縄国際大学教授の友知政樹氏と同大学准教授の桃原一彦氏とともに設立したものです。
国連での記者会見には三氏のほか、沖縄国際大学准教授の國吉信義氏と北米沖縄県人会会長の平恒次氏が参加しています。
 中心人物である松島氏は、「沖縄県の振興開発と内発的発展に関する総合研究」という研究名で、2011~2014年度の期間に科研費を442万円受け取っています。
 研究名だけを見れば、地域活性化に関する研究かと推測されますが、成果物とされる論文のタイトルを見れば、
・自治と基地をめぐる課題 2014
・琉球の独立と平和 2014
・琉球にとって国家とは何か 2014
・なぜ、琉球独立なのか—琉球と日本との新たな関係性を考える 2013
・尖閣諸島は「日本固有の領土」なのか 2013
・日本は本当に「独立」しているのか—琉球と日本・アメリカ・中国との関係軸から問う
 など、地域活性化とはほど遠い印象を受けます。中には「尋求自己国家独立的琉球2014」といった中国語の論文も見受けられます。
 国連での記者会見の画像を見ると垂れ幕の文字が「琉球民族獨立總合研究學會」と中国語で書かれています。いったい誰を対象に会見をしているのでしょうか?思わず「中国では?」と疑いたくなります。
 松島教授は以前にも「八重山諸島における社会開発と文化に関する総合研究」という研究名で360万円の科研費を獲得し、その成果物として『琉球の「自治」』という書物を藤原書店から出版しています。
 また、2015年度からは、同じ龍谷大学の清水耕介教授が「新たなガバナンス論構築のためのアジア研究とアジア型国際関係論による共同研究」という研究名で3千666万円獲得している研究の共同研究者として名前を連ねています。
 科学技術立国である日本において、「科研費」はとても重要なものです。しかし、我々の税金から捻出されるその貴重な財源を使って「琉球独立」を主張するのはいかがなものか? 広くこの事実を特に沖縄にお住まいの皆様に知っていただきたいと思います。
 今後は科研費の審査や決定の過程、その成果の評価がどのようになされているかについてもしっかり調査していきたいと思います。
 

5月17日(木)
『陸自配備で意見交換会』
   中国脅威論/配備メリット/水源地汚染
   開南・於茂登地区 反対派はボイコット
 「開南・おもと地区対象陸上自衛隊配備計画に関わる地域住民との意見交換会」(石垣市主催)が16日、大本小学校体育館で開かれ、中山義隆市長を含む市執行部メンバー11人が、7人の地域住民と意見交換した。住民からは中国脅威論や、交通渋滞の可能性、自衛隊配備でのメリット、水源地汚染の可能性など市側に意見を述べた。反対派住民らは小学校前で抗議活動を展開し、意見交換会をボイコットした、市が候補地周辺の住民と意見交換会を開くのは初めて。
 意見交換会は午後7時30分過ぎにスタート。中山義隆市長は説明会の冒頭、「生命財産を守る立場から、候補地周辺地域の声を直接聞かせて頂きたい」と開催趣旨を説明した。
 陸自配備について「心配や不安はない」と語る男性は、「反対派は中国の脅威はないと言うが、日に日に強まっている」と中国脅威論を展開。中山市長は「実際に領土領海が緊張状態にあることは認識している。南西諸島での自衛隊配備方針は十分理解できる」と認識を述べた。
 市議の友寄永三氏は、5~600人の自衛官が常駐した場合、交通渋滞が起きる可能性への説明を求めた。中山市長は、増加する車両の数は「確認したい」と伝え、渋滞が起こった場合は「周辺対策事業で道路整備を行うものと見られる」と述べた。
 別の男性は「自衛隊が来るとメリットもある。与那国では反対の方でも喜んでいる」、「子どもが増えることが何よりの活性化だ」と配備のメリットを強調した。
 射撃場と弾薬庫で事故が発生する可能性を指摘した女性に対し、中山市長は「窓のない射撃場なので周辺地域に流れ弾が来ることはない」「駐屯地の弾薬庫での事故はないと聞いている」と説明。水源地の汚染を懸念する男性に対して同市長は「防衛省に伝えて調査をしていきたい」と述べた。
 次回は川原・嵩田地区を対象に意見交換会を開く予定。
 
 
『中国海警が実弾射撃訓練』
   南シナ海、軍組織化強調か
 中国軍機関紙、解放軍報(電子版)は16日、広東省に拠点のある中国海警局の部隊が最近、南シナ海で実弾射撃訓練を実施したと伝えた。中国共産党・政府は3月、海警局を中央軍事委員会傘下に置く機構改革を発表しており、海警局の軍事組織化を強調する狙いがあるとみられる。
 
 
5月18日(金)
 防衛省が進める石垣島への陸上自衛隊配備計画で、石垣市は16日、配備予定地周辺の開南・於茂登地区を対象に初の意見交換会を開いた。反対派住民らは意見交換会をボイコットしただけでなく、会場となった学校の周辺で抗議行動を展開した。対話を拒否する反対派の姿勢は、到底、市民の共感を得られまい。
 参加者によると、反対派が会場周辺で抗議集会を開いたため、一般の住民が会場に入りにくい雰囲気になってしまったという。
 入場するには反対派の前を通らなくてはならないが、冷たい視線を感じながら、あえて会場に向かうには勇気がいる。当初、参加を予定していた住民も数人がこの状況を見て、入場を諦めてしまったという。反対派には自らの主張を訴えるだけではなく、他人の表現の自由に配慮する姿勢があっても良かったのではないか。
 漢那政弘副市長は「静かな雰囲気で、率直に住民の意見を聞きたかった」と話しているが、当然だ。反対派の行動は意見交換会の妨害行為にほかならない。
 地域住民の1人は、抗議行動について「会場まで行くのなら、そのまま中に入って市長に自分の意見をぶつければいいだけの話ではないか。外まで来て『話し合いはしない』と主張する姿は理屈に合わない」と話す。
 中国の脅威を指摘する陸自配備推進派に対し「中国と話し合うべきだ」と反論している同じ人たちが、中山義隆市長とは話し合いを拒否する。この矛盾を市民はどう感じるだろうか。
 中山市長は2016年12月、自衛隊配備の手続きを受け入れると表明した。反対派は「市長が受け入れ表明を撤回しなければ話し合いには応じない」とのスタンスを貫いてきた。交渉術としては一つの方法だろうが、受け入れ表明から既に1年以上が経過している。この間の防衛省や中山市長の言動を見ても、今さら受け入れ表明撤回は有り得ない話である。本当に陸自配備を阻止したいのであれば、反対派の戦略は現実からも遊離している。
 反対派住民は、周辺で駐屯地が建設されることで生活環境が激変し、騒音や不慮の事故のリスクも増えるのではないかと懸念しているはずだ。不安は他の市民も十分理解できるし、それは市を通じ、防衛省へもしっかり伝えなくてはならないものだ。中山市長が「地域住民が不安に思っていることを聞かせてほしい」と常々要望している通りである。
 しかし、最近の反対派住民を見ると、地域の代表者と言うより、党派的または政治的な言動が目立つ。本来は純粋な住民運動であるべきものが、特定の政治勢力と結びついてしまっては、市民の共感はますます得られにくくなる。
 陸自配備計画は一地域だけの問題ではなく、政府が日本全体の安全保障に関わる政策として推進している。国防と地域住民の権利をどう両立させるか。それこそ徹底した議論が必要だ。話し合いの拒否は長い目で見て不毛な戦略であり、誰の利益にもならない。
 
 
5月20日(日)
『尖閣・竹島の史料集めた「領土・主権展示館』
  不満の声をバネに、あの手この手で情報発信
 政府が日本固有の領土である尖閣諸島(石垣市登野城)と韓国が不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)に関する資料を集めた「領土・主権展示館」の知名度アップに力を入れている。19日には同館主催の有識者講演会を日比谷図書文化館(東京都千代田区)で初めて開催。1月の開館時にはなかったホームページも3月に開設した。同館は「場所が分かりにくい」など不満の声が一部にあったが、周辺の駅にポスターを掲示するなどの対応も行い、あの手この手で情報発信に取り組んでいる。
 
 19日の講演会は、午前10時半から同11時45分、領土問題の第一人者である拓殖大学の下條正男教授が「竹島問題と尖閣問題の共通点」をテーマに講演。日本国民が領土問題にどのような姿勢で立ち向かうべきかなどについて語る。参加費無料で事前申し込みも不要だ。
 講演会場の日比谷図書文化館は展示館がある市政会館と隣接しており、内閣官房領土・主権対策企画調整室はこの日を展示館の臨時開館日に設定した。聴講者には講演後に展示館に足を運んでもらえるよう促す。同室は今後も有識者の講演会を開催し、領土問題についての啓発と展示館の来館者増につなげたい考えだ。
 同室は1月25日に展示館開館以降、講演の開催以外にも展示方法の改善や工夫を進めている。
 開館時は、政府が初めて設置する領土問題に関する常設展示施設として注目を集めた。だが、展示館は歴史的な建造物としての価値が高い築89年の市政会館の地下にあるため、周囲に看板などを設置することができず、「場所がわかりにくい」といった指摘が出ていた。
 産経新聞は4月4日付の「明治150年」の記事で展示館を取り上げた。しかし、その後も産経新聞には、展示館の意義を絶賛しつつも「場所があまりに分かりにくい(中略)建物の外にも入り口に入っても、展示館の存在を表示するものがなく、館内で人に尋ねてようやく行き着くことができました」との投稿が寄せられた。
 こうした意見に対応するため、同室は4月から周辺の地下鉄の駅にポスターを掲示し、ポスターには利用客が訪問しやすいよう地図を記した。また、より多くの人が来館してもらえるよう、平日のみだった開館を月に1回、土曜日にもオープンすることとした。
 今月からは、それまで禁止していた館内の撮影が一部を除いて可能になった。これは来館者が展示資料を撮影し、フェイスブックやツイッターなどのSNSで情報発信することで、より多くの人の関心を集めることにつなげる狙いがあるという。
 展示資料を分かりやすく伝える工夫も徐々に増えてきている。3月からは、館内でスマートフォンを使ってQRコードを読み取ると、展示物の内容が読み上げられる音声ガイドを始めた。音声ガイドは日英中韓の4言語に対応しており、外国からの来館者にも対応できるようになっている。スマートフォンを持っていない来館者には音声を読み上げる機材も貸し出す。
 新たに書籍コーナーも設け、子どもたちにも領土問題を理解してもらえるように北方領土を含めた領土問題について描かれている歴史漫画も備えた。展示館のHPも3月に開設し、全ての展示資料が掲載されている。
 領土問題をめぐっては近年、国民の関心の低さが懸念されている。内閣府が実施した尖閣諸島や竹島に関する関心度の世論調査では、竹島への関心度(平成29年7月)が59.3%で前回調査時(26年11月)と比べ7.6ポイント減。尖閣諸島への関心度(29年8月)は62.2%で前回調査(26年11月)より12.3ポイント減となった。
 同室はこうした傾向に歯止めをかけるため、今度も展示館の史料の充実やイベントの開催、展示方法の改善を続け、関心の向上につなげたい考えだ。同室の担当者は「領土問題に関心がある人には徐々に浸透してきていると感じるが、より多くの人に知ってもらうことが課題だ。今後もさまざまな取り組みの実施を検討していきたい」と話している。
 
 
平成30年5月20日現在
・尖閣周辺への支那の挑発
領海侵犯 9回
接続水域航行 53回
・支那空軍の挑発
本島と宮古島の間を通過
爆撃機 1回
空母「遼寧」 1回
 
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